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2020.05.22COLUMNリモートアクセスとVPNの基礎知識

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近年、働き方改革の一環として場所や時間に捉われないテレワークが注目を集めています。
テレワークでは自宅や出先などの遠隔地にいても社内にいるときのように仕事ができる環境を「リモートアクセス」や「VPN」によって構築します。
しかし、今まで利用する機会がなく、よくわかっていないという方もいらっしゃると思います。

そこで今回はリモートアクセスやVPNの基本的な知識についてご紹介していきます。

リモートアクセスとは?

まずリモートアクセスについてご説明します。

リモートアクセスとは、遠隔地にあるパソコンなどのデバイスからネットワークを経由して、コンピュータに接続することです。普段職場で使用しているパソコンを自宅や出先から遠隔操作できるようになる大変便利な技術です。
しかし、接続に通常のインターネット回線を使用するため、盗聴や改ざんといったセキュリティを脅かすリスクも抱えています。そのような脅威から情報を守るのがVPNです。

VPNとは?

VPNとはVirtual Private Network(バーチャルプライベートネットワーク)の頭文字を取った略語です。「仮想専用機」と直訳され、インターネット上に仮想の専用線を設けることで、盗聴や改ざんといった第三者からの脅威を防止し、離れた拠点同士の安全な情報通信を実現させる仕組みです。VPNを利用してリモートアクセスをすることで、安全な通信が可能になります。

次に、VPNがリモートアクセスを安全にする仕組みをご説明していきます。

VPNの仕組み

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VPNが安全な理由は「トンネリング」「認証」「暗号化」の3つの仕組みにあります。

①トンネリング
データの送信者と受信者の間に仮想的なトンネルを作り、通信を行うことを「トンネリング」と言います。データはカプセルのようなものに覆われ(カプセル化)トンネルの中を通り、送受信されます。
このように仮想空間と一般的なインターネット回線を分離し、中身を見られないようにすることで安全な通信が行われます。
②認証
トンネリングによって中身を見られない安全な通信環境を構築しましたが、トンネルに侵入されてしまえば情報は筒抜けになってしまいます。
そこで、データの送受信の相手が正しい相手であるか確かめる認証を行います。認証によってセキュリティは更に強化されます。
③暗号化
更なるセキュリティの対策として暗号化があります。トンネルを通るデータに鍵をかけることで、外部からの侵入によりデータを盗まれた際に中身が見られないようにします。

以上の3つの仕組みにより、VPNのセキュリティの安全は守られています。簡単に拠点同士を接続でき安全性も高いVPNですが、完璧というわけではありません。
次の項目では、VPNのメリットとデメリットについてまとめています。

VPNのメリット・デメリット

メリット
・盗聴や改ざんを防ぎ、安全に通信ができる
・全国、海外と距離に関係なく接続できる
・モバイル端末からも接続が可能
・自社と拠点間のみならず、拠点間でも接続が可能
・専用線より低コスト

デメリット
・セキュリティが万全とは言い切れない
・通信速度が遅くなる場合がある
・必要以上の機能が搭載された製品だとコストの無駄になる

まとめ

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以上、リモートアクセスとVPNの基本的な知識についてご紹介してきました。

この記事のまとめ
  • リモートアクセス=遠隔地から社内PCに接続する技術
  • リモートアクセスを安全に行う仕組み=VPN
  • VPN=低コストで高セキュリティだが万全とは言い切れない

今後、ますます導入が増えると考えられるテレワーク。
使用するリモートアクセスやVPNの基本的な知識があれば今後役に立つかもしれません。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。